松本市立博物館

展示案内EXHIBITION

展示案内

■展示名

松本市立博物館 令和7年度特別展「地獄の入り口―十王のいるところ―」

 

 

■特別展概要

「嘘をつくと地獄の閻魔(えんま)様に舌を抜かれるぞ」
 大人にこう言って叱られたことはありませんか?日本では昔から、冥府の裁判官である閻魔王に怒られたり地獄に落とされたりしないよう、悪い行いを戒めてきました。現代においても、閻魔王や地獄は恐ろしい存在である、という漠然としたイメージは多くの人にしみついているのではないでしょうか。
 本展では、松本市内や長野県内に伝わる貴重な文化財から、冥府に坐(いま)す閻魔王率いる十王の姿と、その先に広がる地獄の風景を紹介します。
 盆行事などを通して人の死について思いを巡らせる機会が多くなるこの夏の時期に、本展を入り口として、ただ恐ろしいだけではない「あの世」の世界に足を踏み入れてみてください。

十王展チラシ表面①

十王展チラシ裏面

 

■会 期

2025(令和7)年7月5日(土)~9月1日(月)

 

 

■開館時間

9:00 ~ 17:00(最終入室は16:30まで)

 

 

■閉室日

毎週火曜日(祝日の場合は翌平日)

 

 

■会 場

松本市立博物館  2階 特別展示室

 

 

■観覧料

特別展単独券    大人 1,100円、大学生800円、高校生以下無料
常設展とのセット券 大人 1,300円、大学生1,000円、高校生以下無料

 

 

■主催

松本市立博物館 

 

 

■展示構成

Ⅰ 十王―冥府の裁判官、地獄の王
十王は、仏教において死後の亡者を審判するとされる10人の王です。
インドで誕生した「ヤマ」という神様を起源とする閻魔王が仏典とともに中国へと伝わり、中国の冥界観などと融合して十王が誕生しました。その後日本へ伝わった十王は、地獄を司る恐ろしい存在として、そして地獄行きから救ってくれる存在として受け入れられました。
亡者を裁く裁判官・十王はいったいどのような姿をしているのでしょうか。長野県内に伝わる貴重な文化財から、十王の姿を紹介します。

十王展 HP用 光前寺閻魔王

長野県宝 地蔵十王図のうち閻魔王幅

15世紀 絹本著色 駒ヶ根市・光前寺蔵

 

十王展 HP用 地蔵十王経

地蔵十王経

江戸時代 版本 当館蔵

     

Ⅱ 地獄の風景
十王を語る上で、「地獄」は欠かすことができません。
地獄は、生きとし生けるものが輪廻転生(りんねてんせい)する6つの世界「六道」の中でも最下層の世界です。ここに落とされるとどのような責め苦が待ち受けているのか…。思わず目を背けたくなる凄惨さと、一度見たら目が離せなくなる不思議な魅力が同居する地獄の世界をのぞいてみましょう。

 

HP用【長野市博より】観心十界図006 (6.17修正)

熊野観心十界曼荼羅 江戸時代 紙本著色

長野市東横田区蔵(長野市立博物館寄託)

 

HP用林照寺地獄絵図

地獄絵図のうち一幅

文政年間 紙本著色 林照寺蔵

 

Ⅲ 松本の十王大集合
亡者を裁き、罪人を地獄に落とす恐ろしい存在、十王。
一方で、町の守り神として人々を守ってくれる十王、子どもの遊び相手になった十王、あの世へ旅立つ人を見送る十王…。この世でもさまざまな表情、さまざまな性格の十王に出会うことができます。この度、そんな彼らに大集合していただきました。
ただ恐ろしいだけではない、時に厳しく、時にやさしく、人々を見守る十王の眼差しを感じてください。

 

十王展 HP用 牛伏寺

長野県宝 奪衣婆坐像
松本市重要文化財 地蔵菩薩半跏像、十王坐像、司命司録半跏像
南北朝時代・室町時代 木造 牛伏寺蔵
※司命像は展示しません

 

十王展 HP用 放光庵

松本市重要文化財 閻魔王坐像、十王坐像ほか
木造 放光庵蔵

 

■関連事業

講演会1「松本城下町と十王堂」
講師  後藤芳孝氏(元松本城管理事務所研究専門員)
日時  7月19日(土)午後1時30分~3時
会場  松本市立博物館 講堂
定員  80名(要申込)
料金  無料
申込  LoGoフォーム(下記URL)より7月16日(水)までにお申込みください。
     https://logoform.jp/form/N7tm/1033461
※申込み多数の場合は抽選となります。
抽選となった場合の可否は7月17日(木)までにメールにてお知らせします。

 

講演会2「近世の宗教美術―十王像と地獄絵を中心に―」
講師  矢島新氏(跡見学園女子大学教授)
日時  8月23日(土)午後1時30分~3時
会場  松本市立博物館 講堂
定員  80名(要申込み)
料金  無料
申込  LoGoフォーム(下記URL)より7月6日(日)から8月17日(日)までにお申込みください。
     https://logoform.jp/form/N7tm/1033477
※申込み多数の場合は抽選となります。
抽選となった場合の可否は8月19日(火)までにメールにてお知らせします。

 

ミュージアムガイドウォーク
「博物館からはじめる松本探訪―松本城下の十王堂を訪ねる」
 特別展と常設展を観覧した後、町に出て江戸時代の松本城下を護った十王堂を訪ねます。博物館市民ガイドとの協働事業です。
日時  7月20日(日)午前9時30分~12時
集合  博物館1階導入展示ロビー付近
定員  10名(要申込)
料金  セット券観覧料
案内人 松本市立博物館学芸員・市民ガイド
申込  LoGoフォーム(下記URL)、または電話で7月1日(火)から7月16日(水)までにお申込みください。
     https://logoform.jp/form/N7tm/1062977
※申込み多数の場合は抽選となります。
抽選となった場合の可否は7月18日(金)までに、LoGoフォームで申込みの場合はメールにて、電話での申込みの場合は電話にてお知らせします。
※本イベントは2kmほどの街歩きが含まれます。歩きやすい履物や帽子、傘、飲み物など街歩きに必要と思われるものは各自準備してください。暑い時期になりますので、熱中症には十分ご留意ください。

 

お盆の夜に十王まいり~夜間特別開館~
 展示室の照明を、お盆の時期だけの特別仕様に。ひっそりと薄暗い展示室の中で、よりリアルなあの世の世界を感じてください。
日時  8月9日(土)~8月17日(日)
    各日午後5時~7時(入室は午後6時30分まで)
会場  松本市立博物館 2階特別展示室
料金  特別展観覧料
申込  不要
※通常より展示室が暗くなりますので、足元には十分ご注意ください。
※文化財保護のため、ライトなど光の出るものは使用しないでください。

 

ギャラリートーク
日時  ①7月12日(土)午後1時30分~2時30分
     ②8月9日(土)午後1時30分~2時30分
会場  松本市立博物館 2階特別展示室
料金  特別展観覧料
申込  不要

 

お問い合わせ
松本市立博物館
TEL 0263-32-0133
FAX 0263-32-8974